
毛穴の出口が硬くなって、中に脂のかすがたまってできるブツブツ(面ぽう)がもとになって生じます。
口が閉じている面ぽうが白にきび、口があいて真中が黒くみえる面ぽうが黒にきびです。面ぽうをもとにして、赤いブツブツ(紅色丘疹)と膿をもったブツブツ(膿疱)です。普通のにきびでは、この3つの皮疹、すなわち面ぽう、紅色丘疹、膿疱が混在してみられます。
にきびの一番もとになる皮疹である面ぽうは、下記の2つが大きな原因として生じます。
ひとつは、皮脂腺からの脂の分泌が盛んになること。これには、男性、女性ホルモンなどの働きが大きく影響します。
もうひとつは、毛穴の出口が硬くなること(異常角化)。これにはやはり、男性ホルモンや常在するアクネ桿菌が関係します。
したがって、にきびのできかたに関係するキーワードは、男性ホルモンと常在するアクネ桿菌です。
◆湿疹とは
何らかの影響を受けて、皮膚が炎症を起こして、かゆみや赤み(紅斑)、ぶつぶつや水泡が生じるような疾患です。長期間持続して治らなく、慢性化することもあります。
ホルモンバランス、皮脂の分泌、内臓疾患、感染症といった体内からのもの、化粧品、洗剤、花粉、金属、日光などの体の外からの要因もあります。
治療はステロイドや、非ステロイドの外用剤や、抗ヒスタミン剤の内服薬を用います。原因が特定できれば、原因物質を避けて注意することですが、特定できないことも多くあります。また、皮膚を清潔に保つことや、食事による栄養改善は大切です。
◆漢方薬のお話
漢方薬治療では、皮膚の状態はもちろんのこと、体全体の状態を確認することが大切になります。
急性か慢性化しているか、かゆみ赤みの程度、分泌物は多いか、乾燥はしているのかなど、皮膚の状態をみたうえで、虚弱であったり、あるいはがっちりしていたり肥満気味であったり、血のめぐりが悪く便秘もしているなど、その方の体質的なことから総合して漢方薬を選択していきます。
【主訴】
20年前から始まった尋常性乾癬に悩む79歳(165cm・80kg)男性
【経緯】
20年前頭皮から始まった。10年前から広がりはじめ、フケのように皮がぽろぽろ落ちる。赤み、かさかさ、かゆみあり。入浴後真っ赤になるが、朝は赤みがひいている。ただ、お風呂に入った方がぽろぽろ感は楽。10カ所ぐらい病院に行ったが変わらない。既往歴は蓄膿症。アルコールの飲み過ぎで痔瘻を3回くらい手術している。服用中の薬剤・アレロック・降圧剤ノルバスクなど2種を3年前から服用。調理師で水を使う仕事。デルモべート軟膏0.05%とオキサロール軟膏25νg/g0.0025%を混和し1日2回塗擦
【体質】
酒をロックで2,3杯。2ヶ月前まではたくさん飲んだ。冷たい水を毎日1L飲む。目の疲れあり。冷え、むくみ、立ちくらみあり。お小水1日10回、夜間尿2回。老人性難聴。ろれつがまわらない感じ。口渇なし、胃腸も丈夫、血液検査も異常なし。
【投薬と経過】
体質をお伺いして一心堂薬局にて漢方薬を処方。
(1ヶ月経過)背中がずいぶんよくなってきた!長く患ってきたのでよかった。



若い頃からアトピー性皮膚炎で痒みが強い51歳会社員・男性
【症例】
25歳頃から仕事が忙しい日が続いたせいか、手のひらや足の甲、膝裏を中心に痒みが強くなりはじめた。現在は頭・背中上部にも広がり、熱感もある。化膿なし。ここ2~3年は乾燥(カサカサ)も強くなり、悪化している。また、皮膚が硬くなった跡が残り、改善しずらい。冬場に悪化しやすく、夏には軽減。お風呂に入った際、夕方など疲れてくると発疹しやすい。
【体質】
身長175cm、体重61㎏
腸が弱く、お酒を飲むと下痢しやすい。(現在はケフィアで落ち着いている)ガス(+)、たまにみぞおちの痛みがあるが、現在はない。肩こり、腰の鈍痛あり。温めると軽減。お小水の回数多く1.5時間毎に行く。尿の色は濃い。たまに夜間尿1回。顔色は赤く、イライラしやすい方。
(舌診)舌色・赤、薄白苔、裂紋(+)、舌先赤、怒張(+)
(既往歴):不整脈・・・2年前に手術。花粉症(軽度)
(服用中の薬・健康食品)以前に白虎加人参湯(石膏・知母・粳米・炙甘草・人参)を1年半服用したが変化なし。ステロイド軟膏使用。ケフィア、マカ、マルチビタミン。
【投薬・経過】
体質をお伺いして一心堂薬局にて漢方薬を処方。
(30日経過) 痒み・乾燥軽減。熱感もない。特に背中や頭部が楽になった。手のひらは乾燥が強い。
【考察】
初回来店時には顔全体に赤味が強く、特に手のひらの乾燥もひどくて皮膚の落屑も見られた。漢方薬を服用して30日後には痒み・乾燥・熱感ともに軽減しており、全体的に改善傾向にある。
これからの治療方針として、①補血しながら清熱することで血熱が少しずつとれてきており、痒み、熱感、乾燥が改善している②夏場や梅雨時期など湿度が高い日には症状が軽減しやすい、以上2点から、補血補陰薬など様子を見ながら増量して経過を見ていきたいと思う。