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2025.05.01
【漢方通信5月号】生薬や薬膳・養生を身近に

こんにちは、薬剤師の冨山です。今回は、お客様とお話をしていて、もぐさの使用について興味深かったため、もぐさについてお伝えしたいと思います。

もぐさは何からできている?

皆さんはもぐさは何からできているかご存知でしょうか?ご存知の方もおられるかもしれませんが、実は「よもぎ」から作られています。
よもぎの葉の裏側にある毛を乾燥し、ふるいわけて作られていて、もふもふして羊の毛のような見た目をしています。

 

お灸に使用するもぐさの種類

今回は大きく分けて2種類、ご紹介いたします。
1)点灸用:精製度が高いものが使用され、黄色~山吹色のものが使用されます。
2)温灸・隔物灸用:褐色で繊維が粗いものが多いです。

 

お灸の種類
点灸
植物の蓬(ヨモギ)を乾燥させて精製したもぐさをゴマ粒~米粒の大きさに手でひねってツボに据えるスタイル。皮膚に直接もぐさを載せて線香で火をつけ
焼きます。やけどが心配な方は、事前に「紫雲膏(※1)」などを塗って行う方もおられるそうです。 

隔物灸(温灸の1つ)
もぐさを直接皮膚の上で燃焼させないで、もぐさと皮膚との間に物を置いて施灸する方法。生姜やニンニク、味噌、塩などの上にもぐさを置きお灸します。

台座灸
もぐさと肌の間に台座を設けて、熱をソフトに伝えられるお灸です。みなさんがなじみ深いのはこちらでしょうか?

※1 紫雲膏とは?
当帰(トウキ)、紫根(シコン)、ごま油、ミツロウ、豚脂からなる軟膏剤。紫根は、抗炎症作用、抗菌作用、傷の癒合を促進。当帰は、皮膚の材料である血(けつ)を養い、肌を潤し、皮膚の再生を促します。
ひび、あかぎれ、外傷、火傷、痔核による疼痛、肛門裂傷、湿疹・皮膚炎などに用いられます。

 

ツボのご紹介
今回はメジャーなツボのご紹介です。
◎合谷(ごうこく)
→人差し指と親指の骨がつながるところ
(写真は台座灸)。
主治穴【面疔、頭痛、感冒、歯痛】◎大衝
→足の親指と人差し指の骨の付け根
主治穴【足底痛、排尿困難、下腹痛、月経痛】◎三陰交(足太陰脾経)
→ 足の内側くるぶしより指4本分のところ
主治穴【月経不順、帯下(おりもの)、排尿困難】

 

恥ずかしながら、忙しさで最近はできておりませんが、私は腰から足にかけて冷えやすいのが、1週間ほど続けて台座灸を行った際、冷えにくいように感じておりました。個人的には隔物灸にも興味があります。温度が低いものだと物足りない感じがあり、ぴりっとするくらいが良いようですが、あつすぎても私はつらかったので、初めて使用する際は1か所から開始し、台座灸であれば温度が低いものからの使用がおすすめです。

 

 

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