2022.04.20
【論文解説】酸棗仁湯と西洋薬 不眠の効果 違いがあるのか

【酸棗仁とは】

 

不眠症に多用される漢方薬の一つです
構成の主役となる酸棗仁は生薬屈指の催眠薬といっても過言ではありません
茯苓、知母の鎮静作用でより降性に 川芎の活血作用で酸棗仁の補血作用と協力しあいます

 

 

【酸棗仁湯の有効性】

「不眠」といっても様々な症状があります
酸棗仁湯が不眠のどのような症状に効果があるのか調べたものがあります

 

 

酸棗仁湯は中途覚醒後の入眠の改善と

目覚めた時の爽快感の向上が示唆されました

西洋薬では「持ち越し効果」といって

催眠作用が持続することで起床時の不快感

日中のフラつき、集中力低下といった

副作用が数多く報告されています

 

 

【酸棗仁湯と西洋薬の違い】

酸棗仁湯と睡眠導入剤の効き目にはどのような違いがあるのでしょうか

調べた研究があります

 

 

総合的にはスボレキサント、ブロチゾラムと比較すると、およそ70%の効果が得られる可能性が示唆されました
また、睡眠の質、入眠時間、日中の眠気に特に効果があることが示唆されました

 

【安全性の高い酸棗仁湯】

これまで、酸棗仁湯は副作用が発生しにくいと記載してきましたが
実際に副作用発生率について違いがあるのか確認していきましょう

 

 

転倒率・有害事象発生率は共に酸棗仁湯は西洋薬と比較して低下していることがわかります
西洋薬でも睡眠薬を代表するベンゾジアゼピン系薬物は
直接受容体に働きかけるという作用点から考えると
副作用がでてしまうのはある程度、当然のことと考えられます

 

【まとめ】

酸棗仁湯は穏やかな薬効に副作用の確率が低いので安心して使用することができます
副作用の発生しやすいご高齢の方、睡眠導入剤を服用していて副作用に悩まされている方に向いている漢方薬です
また、熱感やほてりが強かったりストレス等で心身共に 疲労している不眠の方にも向いています

 

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