2024.05.01
【漢方通信5月号】体調不調の4・5月、寒暖差がありすぎて…

 本年、暖かな春が予想され、サクラの開花予想は3月中でしたが、実際の開花は4月にずれ込みました。これは、「高気温の日が続き、その後、例年並かそれ以下の気温の日も目立った」という不安定な気候により起きました。気候変化に耐えられず、体調を崩してしまうかたも、多くあります。

体調不良のかたは、「とても疲れた」の訴えとともに、多くは「身体がだるい」とおっしゃいます。「元気がない」の訴えなら、生薬・ニンジン(薬用人参)の使用を考えます。しかし「身体がだるい(重怠い)」の訴えをともなうのなら、それを早期改善する生薬グループを選びます。

「身体が重怠い」の訴えは、梅雨から盛夏に多くなります。湿度の高さが、原因と捉えます。弱ったかたは特に、高湿度下で身体が重いと感じがち、行動するのがおっくうになります。頭に重りを乗せられているような感覚が続き、「慢性 頭痛(気象病と呼ばれる不調)」に悪化することもあります。不調緩和のため、利湿薬である「ハンゲ(半夏)・ビャクジュツ(白朮)」を選び、治療をします。

「疲れている」と感じ、「身体が重怠い(おもだるい)」という体調不良が重なれば、一心堂薬局では、二陳湯(にちんとう)を基本とした漢方薬を選び、早期の体調改善を目指します。

「食欲がない」という基本状況なら、二陳湯(にちんとう)や、六君子湯(りっくんしとう/二陳湯+補気薬基本処方の四君子湯)を用いて、早期改善を目指します。

さらに「めまい(回転性)」をともなうときは、半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)を用いて、早期治療を目指します。半夏白朮天麻湯には、二陳湯と共通生薬が4種含まれています。

また、「感情の高ぶり(疲れたとき、怒りやすくなる)」をともなうときは、抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)を用いて、早期改善を目指します。このときには、「身体の揺れ・手足の震え」が日常生活の中で出やすくなっています。
抑肝散加陳皮半夏にも、二陳湯との共通生薬が4種含まれています。
前記4種の漢方薬は、前提として「疲れている」「身体が重怠い」の症状を訴えるかたに用いています。煎じ薬(生薬類を一定時間水で煮て、煎液だけを服用)であれば温かいうちに、エキス剤・錠剤であれば40℃程のお湯での服用を、お勧めします。

早期治療のためには、服薬だけではなく、生活習慣の改善も心がけてください。「早寝・早起き」「一定時間の歩行(散歩)」「目を酷使をしない」などです。これは、血流改善を促し、停滞物を排除するのに役立つ生活養生です(血虚を防ぐ生活養生)。

梅雨から盛夏にかけての食欲不振は、暑さによる疲労感とともに、「高湿度」から起きています。夏の滋養強壮薬としてお勧めしたいのが、六君子湯(りっくんしとう)です。除湿のための二陳湯と、補気基本薬である四君子湯が配合されています。

予想される酷暑を健康に乗り切るため、一心堂薬局各店に足をお運びいただき、ご相談ください。

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