2025.10.01
【漢方通信10月号】生薬や薬膳・養生を身近に

こんにちは、薬剤師の冨山です!

暦の上では秋後半。乾燥してくることで免疫力がダウンしやすくなるので、秋に注意した方がよいことや、おすすめの漢方・生薬をご紹介いたします。

中医学の考え方

中医学では上記の表のような五行学説という、色・におい・季節・臓腑などのつながりに対する考え

方があります(表は一部です)。この五行の考え方より、今の時期は肺・大腸・鼻が大きく関連します。

私は大腸の調子があまりよくないと、鼻水が出やすくなるのでその度につながっているなと思うのですが、皆さんはいかがでしょうか?

肺・鼻は外気などの通り道となり、外と接する部分で、大腸は腸管免疫(腸には免疫細胞の約70%が存在しており、腸に存在する免疫のこと)に関連し、免疫や身体の防御に関与の大きい部位です。

 

五季

五行

五気

五臓

五腑

五官

五体

五色

大腸 皮毛

 

この時期に起こりやすい身体からのサイン

「中医学の考え方」の内容より、

乾いた咳がでやすくなる        ② 便秘がちになったり、ころころ便が多くなる

③ 気持ちが鬱々としやすくなる          ④ 肌が乾燥しやすくなる

鼻がつまりやすくなる         ⑥ この時期顔がむくみやすい   etc・・・

これらの症状がでやすくなります。中医学での肺の働きは呼気を主るため、深呼吸をした際、

息を吐くのがつらい時肺が弱っているサインです。

 

秋におすすめの養生

9月におすすめの食材を記載させていただいたので、今月はそれ以外の養生をご紹介します。

「腹式呼吸」で肺を鍛える

背筋を伸ばして、鼻からゆっくり息を吸い込みます。このとき、丹田(おへその下)に空気を溜めていくイメージでお腹をふくらませます。つぎに、口からゆっくり息を吐き出します。お腹をへこませながら、からだの中の悪いものをすべて出しきるように、そして、吸うときの倍くらいの時間をかけるつもりで吐くのがポイント。

慣れないうちは1日5回から。慣れてきたら10~20回は行っていただくのがおすすめ。肺の機能を強くするとともに、気持ちを落ち着ける助けにも。      ※日本医師会HPより一部抜粋

避けた方がいいこと

辛いものの食べ過ぎに注意。辛いものは、乾燥させる性質があるので、湿度が高く汗をかきにくいときなどは特によいのですが、秋や冬などに辛いものを食べ過ぎると乾燥しやすくなるので、摂りすぎに注意しながら楽しまれてください。

 

秋のおすすめ漢方薬 

 冬虫夏草 温めながら、秋冬に大事である五臓の肺・腎をケアし、免疫や疲れの助けに用いられます。

生薬の分類のうち、上薬(上品)に分類され、健康を保ち、長生きするための薬で、長期に服用しても害がないものとされています。

   霊芝霊芝はリラックスや免疫の助けに用いられます。自律神経が乱れやすい、お仕事が忙しい方などにおすすめ。

冬虫夏草同様、上薬に分類されます。

   【麦門冬湯 乾燥しがちなときにおすすめ。口が乾きやすい・乾いた咳がでやすいときのお守りとしても。

 

私自身はまだおこなったことがないのですが、乾布摩擦も肺と皮毛の関係を応用したものです。

暑い日が続いていましたが、過ごしやすくなる季節が楽しみですね!

どうかご自身のお身体を大事にしていただきつつ、食欲の秋(ほどほどに・・・)・芸術の秋・読書の秋・行楽など楽しんでいきましょう♪

 

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