2023.01.01
【漢方通信1月号】コロナはこれで大丈夫?(東北大学病院発表/葛根湯・小柴胡湯加桔梗石膏)

新しき年の始まりです。昨年同様、本年も様々な変化が私たちのもとに訪れることでしょう。

変化が、強い風のように・強い波のように、私たちから大切な何かを奪おうとしても、それに負けない心を持って暮らして行きたいと思います。

 

昨年11月末に、東北大病院が『新型コロナウイルス感染症の急性期症状に漢方薬を投与、発熱緩和・重症化抑制を確認』と発表されました。そこで用いられた漢方薬は2種類、葛根湯(かっこんとう)と、小柴胡湯加桔梗石膏(しょうさいことうかききょうせっこう)です。

「カゼ薬として有名な漢方薬・葛根湯で治療出来るなら、新型コロナ感染症は、カゼと同程度の軽い感染症に変わったのだ」との意見もネット上で見られますが、早合点してはいけません。人類にとって新しい病として、引き続き注意が必要です。後遺症で苦しんでいるかたも、多くあるのです。『2種の漢方薬で、コロナ不調が緩和する』という先の情報の意味を、考えてみましょう。

 

 まず、小柴胡湯加桔梗石膏(しょうさいことうかききょうせっつこう)について。これが、今回の治療の主薬と言えるでしょう。桔梗石膏(ききょうせっこう)と小柴胡湯(しょうさいことう)、2つの漢方薬を合わせたものです。桔梗石膏(ききょうせっこう)は「セキ・ノドの痛み」の不調を、小柴胡湯(しょうさいことう)は「病のこじれた状況で、発熱(37~38℃)・嘔吐・食欲不振」の不調を、改善するための漢方薬です。葛根湯(かっこんとう)に配合の意味を理解するのが難しいのですが、患者の体力が衰え「寒気」を感じるかたが一定数あったからでしょう。また、葛根湯(かっこんとう)の主薬・葛根(かっこん)は身体を温めるものではなくクールダウンする性質(辛涼解表)を持つため、熱病のもととなる病原(ウイルスなど)の体外排除を期待し用いたのかも知れません。配合された生薬から、そのように分析することが出来ます。

 

東北大学病院で行われた漢方薬治療を、漢方的視野から短くまとめると、『新型コロナウイルスに感染し一定期間が経ったのち、「セキ・ノド痛」を強く感じ、「発熱(39℃以上の高熱ではない)」があり、「嘔吐感(悪化すれば嘔吐)」も感じている状況』となります。体力が衰えたため、『寒気を感じる状況』も兼ねているのかも知れません。それら不調を複数訴えている患者に、この2薬の併用が有効な飲み合わせと言えます。しかし、間違ってはいけないのが、「それらの不調を持たないとき」や、「予防のため」には、用いることが出来ないということです。東北大学病院での正確な治療情報を得ている訳ではないので、あくまで漢方的な知識から推測しています。

 

漢方薬を活用し病を治療していくのが、私たちの願いです。患者様に早期に笑顔を取り戻してもらえるよう、精一杯努力いたします。

 

本年もどうか、一心堂薬局各店へのご愛顧と、この漢方通信をご愛読をいただけますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

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