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0120-73-1410アトピー性皮膚炎はアレルギー疾患の一つで、アトピー素因により慢性・反復性に発症し、かゆみを伴うことが特徴です。多くは子どものうちに治りますが、成人になっても病気を持ち越してしまう難治性の「成人型アトピー性皮膚炎」も近年、増えています。最近では、もともと湿疹やかゆみが起こりやすい、バリア障害のある「アトピー肌」と呼ばれる皮膚に種々の刺激物が加わって生じると考えられています。原因(=刺激物)には、環境(ハウスダストやダニなど)、自分の汗、細菌、食物などのアレルゲン(抗原)などが挙げられますが、どのアレルゲンで症状が起こるかは、人によって違ってきます。またアレルゲンは一つではなく、複数にわたることがほとんどです。
アトピー性皮膚炎は皮膚で起こるアレルギー症状ですが、こうした症状が起こる免疫のバランスの乱れは、次のようなメカニズムで説明できます。 免疫細胞の一つリンパ球には、Th1リンパ球(以下、Th1)とTh2リンパ球(以下、Th2)があります。Th1は主にウイルスやガンなどに対してはたらき、Th2はハウスダストやダニ、食物などに対してはたらきます。このことからアレルギー反応を起こすのはTh2ということが分かります。
Th2はハウスダスト、ダニなどのアレルゲンを察知すると、その情報をさまざまな化学伝達物質を蓄えている肥満細胞に伝えます。情報を受け取った肥満細胞はヒスタミンなどの化学伝達物質を放出します。この化学伝達物質がアトピー性皮膚炎の症状を
起こします。実は、Th1とTh2はシーソーのような関係で、 Th1が多いとTh2が少なく、Th2が多いとTh1は少なくなります。アトピー性皮膚炎などのアレルギーが起きるときは、Th1が減ってTh2が増えている状態であると考えられています。
西洋医学的な治療は、一般的に「かゆみや炎症をとる外用薬を塗る。かゆみがひどい場合は飲み薬を使う(薬物療法)」「アレルゲンを遠ざける(環境の整備)」「保湿をして皮膚のバリアを強くする。また皮膚を清潔に保つ(スキンケア)」の3つの方法がとられます。ここでは薬物療法について言及します。薬物療法では皮膚の状態に応じてステロイドの外用薬や免疫抑制作用のある外用薬を用います。かゆみに対しては抗アレルギー薬の内服を行うこともあります。ステロイド薬にはTh2細胞のはたらきを抑制する作用が認められていますが、長期的に使うと、皮膚が薄くなって弱くなり、ステロイドニキビや内出血が起きるケースも多々あります。またステロイドに対する不安から、医師の指導なしにステロイド薬を急激にやめてしまうケースがありますが、そうするとリバウンド現象が起こって、かえってアトピー性皮膚炎が悪化するので、注意が必要です。
漢方治療の場合、アトピー性皮膚炎のような免疫バランスの乱れから生じる病気は、免疫を調整する薬を用いて、症状の改善を図ります。最近は海外でも漢方薬の免疫調整作用が注目されていて、小柴胡湯(しょうさいことう)や柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)には、Th1リンパ球とTh2リンパ球のバランスを正常にさせる作用があることが基礎研究でも確かめられています。漢方薬の服用を続けることで、アレルギー体質が改善されたと同時に、かぜを引きにくくなったといった例もよく見受けられますが、これはTh2が減少しTh1が増加した証拠だと思われます。
もちろん、免疫のバランスを崩している根本的な原因は人それぞれですので、まずはその人の免疫バランスを崩す原因を調べ、それを改善する漢方薬を使っていきます。年齢によって体質や免疫バランスの乱れ方、程度が違うため、用いる薬も違ってきます。
漢方は体の内側にある問題を突き止める診察なので、一見、アトピー性皮膚炎とあまり関係ないように思われる内容を聞かれることもあります。また、お腹や舌、脈を診ることもあります。 生まれ持ったアレルギー体質を変えるわけですから、治療には根気が必要です。効果が現れるまでの期間は年齢が若いほど早く、赤ちゃんでは1カ月ぐらいで症状が治まってくる場合もあります。病状がこじれてしまっている成人では、年単位の服用で少しずつ症状が改善されていくというパターンが多いようです。
最初は皮膚症状そのものには改善が見られなくても、しばらくすると体調が良くなった、よく眠れるようになったといった別の不調が改善することがあります。これは自分の体質と漢方薬が合っている証拠であり、アトピー性皮膚炎が改善していく徴候と考えられます。
毛穴の出口が硬くなって、中に脂のかすがたまってできるブツブツ(面ぽう)がもとになって生じます。
口が閉じている面ぽうが白にきび、口があいて真中が黒くみえる面ぽうが黒にきびです。面ぽうをもとにして、赤いブツブツ(紅色丘疹)と膿をもったブツブツ(膿疱)です。普通のにきびでは、この3つの皮疹、すなわち面ぽう、紅色丘疹、膿疱が混在してみられます。
にきびの一番もとになる皮疹である面ぽうは、下記の2つが大きな原因として生じます。ひとつは、皮脂腺からの脂の分泌が盛んになること。これには、男性、女性ホルモンなどの働きが大きく影響します。もうひとつは、毛穴の出口が硬くなること(異常角化)。これにはやはり、男性ホルモンや常在するアクネ桿菌が関係します。
したがって、にきびのできかたに関係するキーワードは、男性ホルモンと常在するアクネ桿菌です。
無数の膿疱(膿)を持つ湿疹が手のひらや足の裏にあらわれ、痒みなどが伴う皮膚病です。爪などにも膿疱ができることもあり、爪水虫と勘違いしてしまう人もいます。 重度の場合は、この症状が原因で骨が変形し、激痛を伴う関節症を生じてしまう場合もあります。
また、免疫異常が生じるため、患者の中には糖尿病や高脂血症、甲状腺機能異常などを併発してしまう人もいます。
ビオチン(ビオチンは、13種類あるビタミンの内の1つです。ビオチンは、水溶性ビタミンで過剰に摂取しても、素早く体外に排泄させるので過剰症を起こす事はありません。又、妊娠中や授乳中においても安全性が確認されたビタミンです。)の欠乏により代謝障害が生じ、それに伴ってリンパ球の抑制細胞が機能しなくなり、過剰となった抗体が皮膚や骨膜に沈着して、病気を発生することいわれています。実際に掌蹠膿疱症の患者の血中ビオチン濃度は、正常の値に比べて著しく低下している事がわかっています。
身体の外から侵入する細菌やウィルスを守る免疫力が低下することによって発症するといわれていますので、漢方薬でこの免疫力を上げる必要があります。
皮膚が赤くなり、かゆみが強いのが蕁麻疹の特徴です。
蕁麻疹はアレルギー性と非アレルギー性にわけられます。食物性蕁麻疹や薬剤性蕁麻疹はアレルギー性にとされ、寒冷蕁麻疹、温熱蕁麻疹、コリン性蕁麻疹、人工蕁麻疹などは非アレルギー性になります。また、一ヶ月以上続くものを慢性蕁麻疹、早期に改善するようなものを急性蕁麻疹といいます。
蕁麻疹は原因がわかればそれを除去することが一番です。治療は薬物療法が一般的で、抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤の内服や、抗ヒスタミン剤の外用剤を用います。
蕁麻疹の漢方薬治療として、とくに慢性化したものや、抗ヒスタミン剤を連用しているもの、眠気などの副作用がでて困るような場合には漢方薬を用いるのが有効といえます。また、ストレスによって悪化するような蕁麻疹に漢方薬は効果的です。
蕁麻疹といっても乾燥性、湿潤性、水泡や化膿、かゆみ、疼痛、熱感、赤みは異なりますので、その状況に応じて漢方薬を選択し服用していくことが大切です。
何らかの影響を受けて、皮膚が炎症を起こして、かゆみや赤み(紅斑)、ぶつぶつや水泡が生じるような疾患です。長期間持続して治らなく、慢性化することもあります。 ホルモンバランス、皮脂の分泌、内臓疾患、感染症といった体内からのもの、化粧品、洗剤、花粉、金属、日光などの体の外からの要因もあります。
治療はステロイドや、非ステロイドの外用剤や、抗ヒスタミン剤の内服薬を用います。原因が特定できれば、原因物質を避けて注意することですが、特定できないことも多くあります。また、皮膚を清潔に保つことや、食事による栄養改善は大切です。
漢方薬治療では、皮膚の状態はもちろんのこと、体全体の状態を確認することが大切になります。
急性か慢性化しているか、かゆみ赤みの程度、分泌物は多いか、乾燥はしているのかなど、皮膚の状態をみたうえで、虚弱であったり、あるいはがっちりしていたり肥満気味であったり、血のめぐりが悪く便秘もしているなど、その方の体質的なことから総合して漢方薬を選択していきます。
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